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Baicaiの欠片

なんちゃっ哲学はじめました

今の日本の社会構造を考えてみる - 文系のための就職心得2

  はじめに

 前回の記事で私は就職活動とは”「社会のどこに住むか」という選択であり、「そこに住んでも良いか?」という社会への問いかけである”と答えた。

 そして、「社会のどこに住むか」という選択について、”社会とは恐しくも難しくも偉くもない” / ”就職とは「社会のどこに住むか」という選択である” / ”だから、経済という大河のどの辺りに住むかを考えよう”という三点をお伝えした。

 今日は就職活動のもう一つの肝である”「そこに住んでも良いか?」という社会への問いかけ”を考察してみよう。

 

  1.社会が与えてくれるもの

 

 では、何故就職活動が「そこに住んでも良いか?」という社会への問いかけとなるのだろうか? ちょっと逆説的発想にはなるが、それは今の社会は私たちに住む場所を与えてはくれないからである。

 

 それはどういうことか? 古代社会では社会を構成する人間一人ひとりに土地が分け与えていた。そして、その代償として税や労役があった。つまり、古代人は生まれながらにして住むべき場所を与えられていたのだ。

 

 それに対して現代社会はどうだろうか? 今の社会が私たちに与えてくれるものは、基本的人権という紙切れ一枚である。私たちはこの紙切れ一枚のために税や労役を課せられている。(これは使い方次第ではとても有効な紙切れではある)

 

 そして、現代社会においてほぼ全ての場所は既に誰かの利権である。だから、私たちは自らが生活する場を獲得するために自ら行動しなければならない。つまり、就職活動とは社会の中で自分の住む場所を確保する作業なのである。

 

  2.社会と企業の構造関係

  

 前回の社会構造の話で取り上げたように、今の経済社会も古代文明と同じように豊かな富を運ぶ経済 / 大河に集い、それを中心とした社会を形成している。

 

 そして、同じように豊かな土地には必ず先住者が居るものだ。それが現代の大企業である。では、この現代の大企業という存在は古代でいうならばどんな存在にあたるのか? おそらく、都市国家がそれにあたるだろう。

 

 下の絵でいうならば赤や黄色の範囲が、今の日本でいう三井、三菱、住友、安田などの財閥だ。そして、ウンマラガシュ、ギザやメンフィスなどの都市国家が関連企業である。もちろんここに記載されていない大小さまざまな都市国家 / 企業が実際には存在する。

http://userdisk.webry.biglobe.ne.jp/022/913/74/N000/000/000/130191405466716208724.png

古代オリエント世界2 エジプトの統一国家 人は一人じゃ生きていけない ――物語・世界史――/ウェブリブログ

 

   3.入植者としての就職活動

 

  前回、引越しの際の物件選びのように就職活動も住みたいエリアを考えよう!と提案した。そして、自分の人生プランにおいて最適なエリアが見つかったとしよう。では、そこに住むことができるか?となると当然ながら別の問題が発生する。就職試験を突破し採用をしてもらわねばならないのだ。

 

 物件選びであれば基本的にはお金を払う能力があり、よほどの問題がなければそこに住むことはできる。しかし、都市国家に入植しようとなるとそう簡単にはいかないのだ。最近の欧州の難民受け入れ問題を想像してほしい。

 

 大企業といわれる有力都市国家にとって就職活動をする学生は難民受け入れと同じようなものである。豊かな土地を支配する彼らにとって、新人を受け入れることは利権の分配を意味する。しかしながら、組織を存続させるために便宜上やらざるを得ない消極的行為なのだ。 

 

 だから、彼らの採用基準において最も重用される点は”無害であること”だ。これは大小さまざまな企業/都市国家にとって共通の見解であると思う。彼らにとって最も厄介なのは難民の体を装って侵入してくる敵国のスパイや扇動者である。

 

 個々人の能力はその次の段階で求められる。入ってきて有能ならばラッキーというぐらいの感覚だ。もちろん、企業/都市国家によっては筋骨隆々の傭兵を募集するという具合に、明確に能力を求める企業も存在する。(しかしながら、文系学生に即戦力を求める企業は少ない)

 

 そして、能力を第一に求める企業/都市国家はそれだけの理由を持つ場合が多い。傭兵を集めているならば、彼らは近々戦争を考えている。能力を認められた!と喜んでいる場合ではない。傭兵として使い捨てられる可能性も考慮しなければならないだろう。

 

   4.まとめ

 

 以上が文系学生に送る入植者としての就職活動の心得だ。要約すれば以下のようになる。まず第一に、自分に最適な場所「社会のどこに住むか」を考える。第二に、入植者として受け入れて貰うためには「ここに住んでもよろしいでしょうか?」という謙虚な姿勢で問いかけること。

 

 必要なのは”無害であること”を証明すること。そして、土地と利権を分けて頂く入植者としては、ほんの少しだけ不幸であるほうが望ましい。嫌味にならない程度の苦労人を演じよう。最後に申し訳程度に自分の能力をアピールすれば完璧だ。

 

 「住む場所を持たない可愛そうな難民を救ってあげた」そう思わせるような人物になること。就職活動においてまずそれが一番大事な点だ。しかし、こう言い切ってしまうと、とても嫌らしく聞こえてしまうだろう。

 

 だから、これをプラスイメージに言い換えてこの考察を終わりにしようと思う。”まず謙虚な人間になること”それが社会人の第一歩として重要なことだ。そして、それはあなたのこれからの人生において変わることのない重要な要素の一つでもある。

 

 つづくかな?

 

蛇足...

「社会構造関係なくない?」

「社会と企業の構造関係を一応…スイマセン、次回がんばります...」

「ついでに絵を拝借してきたこの世界史ブログ。非常に良くできてるのでお勧めです。ここの所為でこの記事を書くのが遅くなりました(笑) すぐ終わってしまうのが残念なところですが…」

「あんまり個人サイトから絵を拝借するのは控えていたんですが、他に比べて出来が良すぎて拝借しちゃいました。ここにお詫び申し上げます。ゴメンナサイ」

 

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