Baicaiの欠片

なんちゃっ哲学はじめました

サービス。あなたのお金をむしりとるために。

  サービス。サービスとはなんだろうか。

 

 それは代替業といっても良いだろう。その建前はこうだ。忙しいあなたのために、私が代わりにそれを提供します。そのようにしてサービス料が発生する。第三次産業。現在の日本の主要産業だ。

  

 旧来は、忙しい私の代わりに、あなたに代理をお願いする。それがサービス業であった。それは人を使うということであった。だから、サービス業を依頼することはある種の名誉でもあったのだ。

 

 「忙しい私の代わりに、あなたに代理をお願いする」

 

 この産業が発展した理由は、忙しい私が増加したことにあるだろう。それをこなせない私の代わりに、サービス料を支払ってあなたに依頼する。ここで働いていたのはプラスの発想である。

 

 ところが、経済発展の末に産業形態が転換して、私達の世界はサービス業が主要産業となった。世界は加速度的に多忙になり、世にサービス業が溢れた結果、サービス業の建前はこうなった。

 

 「忙しいあなたのために、私が代わりにそれを提供します」

 

 この新しい産業が発展するためには、忙しいあなたが欠かせない。忙しいあなたとは忙しくて何もできないあなたのこと。そんなあなたの代わりに、サービス料を頂いて私がそれを代わりに提供する。ここで働いているのはマイナスの発想だ。

 

 そんなサービス業が圧倒的多数となったこの世界では、お金を回すためにお客の生産が急務とされている。お客の生産とはどういうことか。”忙しくて何もできないあなた”を生産するということだ。なんと言っても、この忙しい世界は”忙しいあなた”をなしには回らない。

 

 だから、現代においては、サービスを上手に回すために、まず人びとの自由をむしりとることが急務となっている。人びとが忙しさに目を回らせてサービスを受けてもらわなくてはこの世界の経済は成り立たないからだ。

 

 そして、より良いお客様で居てもらうにはお金が必要だ。だから、あなたに仕事を与えなければならない。そして、目が回るほどに忙しくさせなければならない。サービスを受けてもらわねばならないからだ。なんと言っても、この世界の経済はサービスで回っているのだから。

 

 サービス。忙しいあなたのために。サービス。忙しいあなたからお金をむしりとるために。サービス。お金を世界に回すために。サービス。あなたの自由をむしりとるために。サービス。私はサービスしなければならない。 

 

蛇蛇足足...

こういうのは勢いが大事。きっと反省はしてはいけない。